ドイツ語で書かれた哲学書からの様々な引用を、日本語の解説を付しつつ丁寧に読んでゆきます。ドイツ哲学はもちろん、プラトンやトマス、デカルトやヒュームら他言語のものもドイツ語訳で。発行者はウィーンに学ぶ哲学徒。異言語による思索に取り組んでゆきたい方に特にお勧めです。 |
号数 | タイトル | テキスト | 発行日 | 備考 |
0. | Staunen als Anfang der Philosophie | Platon: Theaitetos | 2012年4月6日 | サンプル号 |
1. | 創刊にあたって | 2012年4月10日 | ||
2. | Die Achsenzeit | Jaspers: Vom Ursprung und Ziel der Geschichte | 2012年4月17日 | |
3. | "Philosophen sind diejenigen, ..." | Platon: Politeia | 2012年5月1日 | |
4. | Was heisst das Wesen? | Platon: Menon | 2012年5月18日 | |
5. | Metaphysik als erste Philosophie | Aristoteles: Metaphysik | 2012年7月24日 | |
6. | Das Hoehlengleichnis (1) | Platon: Politeia | 2012年8月15日 | |
7. | Das Hoehlengleichnis (2) | Platon: Politeia | 2012年8月26日 | |
8. | Das Hoehlengleichnis (3) | Platon: Politeia | 2012年9月14日 | |
9. | Das Hoehlengleichnis (2+) | Platon: Politeia | 2012年10月6日 | 第7号の補完号 |
10. | Das Hoehlengleichnis (4) | Platon: Politeia | 2012年10月16日 | |
11. | Das Hoehlengleichnis (5) | Platon: Politeia | 2012年11月11日 | |
12. | Das Hoehlengleichnis (6) | Platon: Politeia | 2012年11月28日 | |
13. | Das Hoehlengleichnis (7) | Platon: Politeia | 2012年12月24日 | |
14. | Das Hoehlengleichnis (8) | Platon: Politeia | 2013年1月13日 | |
15. | Das Hoehlengleichnis (9) | Platon: Politeia | 2013年2月19日 | |
16. | Zur Psychologie der Metaphysik | Nietzsche: Der Wille zur Macht | 2013年4月14日 | |
17. | Dasselbe ist Denken und Sein | Parmenides von Elea: Fragment | 2013年6月3日 | |
18. | Ich bin, ich existiere (1) | Descartes: Meditationen über die erste Philosophie | 2013年7月9日 | |
19. | Ich bin, ich existiere (2) | Descartes: Meditationen über die erste Philosophie | 2013年9月3日 | |
20. | Ich bin, ich existiere (3) | Descartes: Meditationen über die erste Philosophie | 2013年11月8日 | |
21. | Ich bin, ich existiere (4) | Descartes: Meditationen über die erste Philosophie | 2014年4月3日 | |
22. | Im inneren Menschen wohnt die Wahrheit (1) | Augustinus: Über die wahre Religion | 2014年9月10日 | |
23. | Im inneren Menschen wohnt die Wahrheit (2) | Augustinus: Über die wahre Religion | 2015年2月7日 |
当メルマガではドイツ語で書かれた哲学書からの様々な引用を、日本語による解説と訳を付しつつ丁寧に読んでゆきます。 カントやニーチェといったいわゆるドイツ哲学のみならず、プラトンやトマスなど原文がドイツ語でないものもドイツ語訳で読みます。 引用文は、哲学・思想史を解するうえで私が特に重要と考えるものを選びます。 重要とみなすその理由についても、【付記】として記します。 「ニーチェの文章だから」、「デカルトの主著からだから」などといった根拠のみでの選別は、絶対に致しません。 周知のとおり、哲学書の文章は語学的にも決して易しいものではありません。 なるべく丁寧な解説を心がけますが、読者の皆さんには、ドイツ語文法の基礎を修得・確認されておくことをお勧めします。 詳しくは、公開済みのバックナンバー記事をご参照ください。 |
当メルマガの主な内容部は、【テキスト】、【解説】、【訳例】、【付記】、【次号予告】、【参照項】、【奥付】から成ります。 第3号を例にとりますと、 【テキスト】は、発行者による挨拶の次に置かれ、該当号で扱うドイツ語引用文全文を提示します。 引用文中特殊文字の表記は変えてありますが、原文を載せた"Zitatensammlung der Philosophie"へのリンクを併記します。 【解説】では、テキストの文章を一文づつ解説してゆきます。 複合文など長いものは、その文法上の構造を明示したうえで、分割して説明します。 文法事項で特に注意が必要なものについては、私が作成している「ドイツ語文法表」へのリンクと該当項への参照をそのつど指示します。 哲学固有の術語についても、必要に応じてその他補助サイトへのリンクと該当項への参照を指示します。 【訳例】では、テキスト全文とその和訳例を提示します。 こちらでの訳は、【解説】のものよりも意訳の度が強いものとなります。 【付記】は、テキストについて、発行者による哲学的観点からのコメントを記します。 なぜそのテキストが哲学を学ぶ上で重要なのか? なぜ発行者はそのテキストを選んだのか? 皆様のそういった問いに対し、私なりの答えを提示します。 【次号予告】は、次号で扱う予定のテキストを載せます。 【参照項】には、略語・特殊文字の表記、補助サイトのリンク、 【奥付】には、登録・解除先リンクを含む当メルマガ基本情報が記してあります。 以上を含むレイアウトに関しては、試行錯誤を重ねているため、今後も各号に多少の相違が見られるかもしれません。 ご了承ください。 こちらも詳しくはバックナンバー記事をご参照ください。 |
当メルマガの目的は、古来より哲学が見出してきた諸問題に出会うこと、そしてそれらにドイツ語という異言語の媒介をもって取り組む力を養うことにあります。 そのため上述のように日本語による解説・訳例を付しはしますが、ドイツ語文がいかに書かれているかに何より注意していだきたい。暗唱を心がけるのも良いでしょう。 ドイツ語と哲学ということで、哲学の言語としてのドイツ語の優位性・特権性を謳った主張を連想される向きもあるかと思います。 これについては私には特別な見解はありません。 ただ、哲学においては思考の媒介としての言語の働きが決定的な役割を担うのであり、そうした粘り強い言語の底力を養うためには、やはり何語であれ異言語との入念な取り組みにしくはない。 概念やカテゴリー、実体や属性、形式や内容といった抽象的な哲学の術語も、異言語の洗礼を受けた者には遥かに解しやすくなるのです。 哲学の問いの根底に「普遍的理性」への憧れがあるとすれば、その唯一の媒介ともいえる言語との格闘は、哲学の問題とのそれと分かちがたき関係となります。 普遍的理性へと至らんがために言葉を学ぶこと、それは、「カントを原書で読みたい」といったものとは別次元の学びの動機となるでしょう。 その意味で、当メルマガの表題は、「哲学でドイツ語を」と言い換えることも出来ます。 |
『ドイツ語で哲学を』発行責任者、宮城保之と申します。 よろしくお願いいたします。 メルマガの理解のために簡単に自己紹介させていただきますと、私は日本の大学では哲学ではなく、ドイツ文学を専攻していました。 当時の主な関心の対象はフランツ・カフカとヴァルター・ベンヤミンであり、それは私がしばらくユダヤ神秘思想の象徴体系に没入するきっかけともなりました。その中でも特に深甚なる影響を受けたのは、16世紀のカバリスト、イサーク・ルーリアの流れをくむ破局のメシアニズムであり、それは私自身の世界観を規定することになった、といってよいほどです。 その後留学先のウィーンで哲学を学ぶうち、その関心はプロテスタント神学者にして哲学者であるパウル・ティリッヒの仕事へも向かうことになります。 特に共感を覚えたのは、象徴論を基にした彼の宗教哲学、そして「文化の神学」という理念でした。 以上のように、私の一貫した関心はユダヤ・キリスト教の神学、特にその世俗文化との関係にあります。 その主題を私は特に「世俗化論」と称しています。制度的宗教が力を失った時代に、人間の本性に根付く宗教的・形而上学的問いが世俗の文化にいかに引き継がれているか、そしてまたいかに引き継がれうるか、というのがその中心的問いとなります。 こうした関心は、メルマガの内容にも少なからず反映されることになるかと思います。 どうぞご了承ください。 一方で哲学一般の理論的・歴史的基礎については、ウィーン大学カトリック神学部キリスト教哲学科のルドルフ・ラングターラー教授による講義にとりわけ多くを負うていることを付け加えておきます。 またドイツ語につきましては、All Aboutにてドイツ語ガイドを担当させて頂いております。よろしければ合わせてご参照ください。 |
当メルマガでは、主に以下のサイトを補助として用います。 『ドイツ語文法表』: 文法の解説や例文の参照用。 "Zitatensammlung der Philosophie": メルマガで引用する原文の保存庫です。 『ドイツ語アブノーマル名詞集』: ドイツ語名詞の性について参照を要する際に。 『英語既習者のためのドイツ語集』: 英語とドイツ語の関連性を参照する際に。 『世俗化論用語集』: 哲学・神学の術語の参照用に。 "All About ドイツ語": 基本表現の参照に。 |
TWITTERを利用されている皆様のために、「ドイツ語で哲学をbot」を設置しました。 @phil_de_bot からのツイート 字数制限があるので切れ切れになりますが、メルマガで取り上げた引用文をつぶやきます。 復習用に、合わせてご利用ください。 |
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